保健師 岐阜県T市 Nさん
なぜ保健師になろうと思ったのですか
私にとっての転換期は3つです。
一つ目は、”生きがい”が与える人間の寿命を、おじいちゃんから感じたから。大好きな畑仕事ができなくなってから、みるみる元気がなくなっていったんですよ。
二つ目は、近しい人が亡くなる原因が生活習慣病だったから。
そして三つめは、精神の実習先での出来事。何度も入退院を繰り返す患者さんが退院するとき、「どうせすぐこの人戻ってくるし」と看護師さんがボソッと言ったのを耳にしたんです。この人の住所は病院じゃない、おかしい、って思ったんです。
それで、病院でないところへはたらきかける保健師を目指しました。
どんなお仕事をされていますか?
成人保健グループに所属してはいますが、T市は地区担当制(地区担当制と業務分担制に大別されます)なので、0歳~亡くなるまでが対象です。
メタボの方への生活指導や、赤ちゃん訪問、中小企業など産業保健師がいないところにも行っています。ほかにも、検診のお手伝いや、セミナーやイベントのチラシ作りなどですね。
空き時間には、サロンや児童館にも顔を出しています。自分の存在を知ってもらって、顔を覚えてもらうためです^^全員が行っていることではありませんが、私が入ったときについていた先輩が足を運ぶタイプの方だったので、私も自然とそのように動くようになりました。
働く市を選ぶポイントは?
市長さんが市政のどの点に力を入れているのかをチェックしました。「保健活動に力を入れているかどうか」です。ほかにも、採用試験の項目の種類や多さを調べて、自分にあった戦い方をするのがポイントです。
実現させてきたことを教えてください
日中連絡がつながらない人へのアプローチです。
例えば会社員。元気に働いている(と思っている)人って、自分の健康に関心がないんです。でもその結果健康管理をおろそかにして、倒れてしまったら…子どももかわいそうです。
そこで私が促進しているのは企業へのPRです。当初つながりがあったのが1,2社だったところを、今では11社にまで増やしました!!
近々の目標を教えてください
来年度は、今ある一般市民向けの健康に関する教室を長期的な教室にしたいです。今は、「脂質異常症とは?」などの単発の教室。やっぱり単発だと忘れてしまいますし、そこで学んでいってくれた人が、また周りに教えて…といった具合に波及していったらいいなと思っています。
学生へひとこと!
虐待のケースなどに遭遇すると沈むときもありますが、いい先輩にも出会えて楽しく働いています。一日の3分の1働いて、3分の1寝て…ですから。やっぱり3分の1が楽しくないとしんどいですよ!保健師でも、看護師でも、みんなが楽しく働けるのが一番だなと。
今学年を問わずやっておいたほうがいいこととしては、実習の時に思ったことや身をもって感じたことはメモしておく、ということ。これは就活の時にも役立ちますし、単に自分のためにもなるのでぜひ!
コメント