2020年医ゼミ・障害者の世界への留学~知らなきゃ損する学生ヘルパーという選択~【イベントレポート】

Alt=“全国医学生ゼミナール 群馬 学生ヘルパー”

9月21日全国医学生ゼミナールin群馬ONLINE 2日目の分科会にて発表させて頂きました!タイトルは「障害者の世界への留学~知らなきゃ損する学生ヘルパーという選択~」です。学生4人に加えて2人のゲストをお招きし、学生ヘルパーについてのプレゼンテーションと座談会を行いました。開始5分前まで数人しかいなかった参加者が、2分前、1分前になると続々と増え、最終的には25人(?)程の方に参加していただきました。パソコンの画面がどんどん人で埋まっていくとき、嬉しさと緊張で心臓がバクバクしました。

今回のレポーターはこちら!

古川ちな
高知県の医学生。高知で学生ヘルパーを始めようと奮闘中(高知県では学生ヘルパーがほとんど浸透していません泣)
中学、高校と吹奏楽部でクラリネットを吹いてました!

今回発表することになったのは、私が伊藤さんに「医ゼミの分科会で発表しませんか??」と誘ったのがスタートでした。そうしようと思ったのは、高知で学生ヘルパーを始めるために動く中で、あまりに学生ヘルパーが認知されていないと感じたからです。大学の先生、難病相談支援センター、健康福祉課、医大病院の地域連携室…誰に話しても、まず学生ヘルパーの説明から始めなければなりませんでした。かくいう私も、伊藤さんの講演を聞くまでは学生ヘルパーのことは知りませんでした。学生ヘルパーは学生にとっても障害者の方にとっても、大変有益であると確信していた中で、学生ヘルパーが認知されていない現状を突き付けられたため、分科会のことを知った時、ここで発表して全国の人に知ってもらおうと思い立ちました。

発表者はこちら

ゲストの紹介

◆恩田聖敬(おんだ・さとし)
・プロサッカーチームFC岐阜の元社長
・現在は日本ALS協会岐阜県支部長、株式会社まんまる笑店代表取締役社長
ブログ▶︎

本間里美(ほんま・さとみ)
・現役理学療法士・呼吸療法認定士
・NPO法人「境を超えて」理事・副事務局長

プレゼンの様子

恩田さんの動画

恩田さんのYouTubeより、「ALSの正体」を流しました。ここで一気に参加者の皆さんを引き込めたように思います!参加者の方の目がグッと真剣になったのがわかりました。

在宅医療の現状

はじめに野村さんから深刻な介助者不足や、それによって引き起こされる問題を発表しました。グラフを用いて以下のことを解説してくれました。

\ここがポイント/

・医療、福祉分野の人手不足が業種別では飲食店に続いて第二位である
・介護の需要が伸びる一方で、介護職員のなり手も減少、介護職員も高齢化、離職率も改善されない
・必要なサービスにアクセスでき、介助者が確保できなければ在宅での生活の実現は難しい
・特にALSの世界では、介助者がいないために在宅での生活が叶わない人、自分の人生を全うすることができない人がいる

学生ヘルパーの魅力

伊藤さんにバトンタッチし、実際にヘルパーとして入る中で感じたことを話していただきました。学生ヘルパーとして活動する中での学びや魅力について、熱く語っていただきました!

\ここがポイント/

・介助者不足解消の手段の1つが学生ヘルパー
・発話が難しい患者さんとのコミュニケーション方法を知っておくだけで、障害者の方に希望を与える
・障害者の方の「できる」を引き出すために必要な知識と技術を、学生ヘルパーとして活躍することで身につけられる

ワーク1 恩田さんのリハビリする目的とは?
→腕の可動域を保持すること、拘縮予防はもちろんのですが、恩田さんの理学療法士さんによると、「恩田さんがビシッとスーツをきてお仕事(講演会)へ行くこと」がケアの目的なんだとか。フィジカルをベースに、さらにもう一歩踏み込んでいるのが素敵です。

ワーク2 ALS患者さんをみてどう思う?
→一見、できないことに目が行くが、実は可能性にあふれている。伊藤さんの障害者に対する視野が180度変わった瞬間を、参加者の方に疑似体験していただきました。

途中に実施した二つのワークでも、多くの気づきがあったように思います。

学生ヘルパーになるには

プレゼンテーション最後の担当者は渡部で、学生ヘルパーになるための手順を説明してくれました。

\ここがポイント/

・まずは「境を超えて」に連絡を取れば、学生のニーズに合わせ、ヘルプが必要な方とつないでくれる
・ケアに入るには、重度訪問介護従業者の資格が必要。より医療的ケアが必要な患者さんのヘルパーをする際は、喀痰吸引等第3号研修が必要
・まずは見学に行こう!

座談会

最後に、古川がファシリテーターを務め、ゲストとして恩田さん、本間さんに出演していただき座談会を行いました。質問と質問に対する回答を簡単にご紹介します。

・本間さんの思う学生ヘルパーの魅力

本間さん
視野が広がること。そして命を預かる責任感がやりがいになることです。

・恩田さんがどのような思いで学生ヘルパーを受け入れているか

恩田さん
介護者不足の解決策というのが一番ですが、障害者の未来を見据えた側面も強いです。未来の医療従事者が学生ヘルパーをすることで、将来、障害者の可能性がさらに広がることに繋がると考えています

・本間さんが学生ヘルパーに大切にしてほしいと思うこと

本間さん
「自分だったらどうだろう」という視点ととことん「その人を好きになろう」ということです。

・なぜこの2つを大切にするのか

本間さん
ALSの患者となった中学時代の親友の母から、額につけたコミュニケーション器機を使って「良い理学療法士になってね」と伝えられた経験からです。また、知識や経験の引き出しをそのまま提示するのではなく、その人のスタイルに合わせた言い方や提案の仕方があると考えるからです。

・大人のヘルパーと学生ヘルパーとの違い(恩田さん)

恩田さん
学生ヘルパーは我が子。将来のことや今の悩みなど本気で一緒に考えます。実の親御さんからお預かりしている意識も強いです。

(参加者からの質問)
・恩田さんが前向きでいられるのはなぜ?

恩田さん
諦めることなく、じゃあ、どうする?と生きています。

・恩田さんがヘルパーや介助者にどのような関わり方をしてほしいか

恩田さん
私の意思を尊重すること、私のやりたいことがヘルパーさんのやりがいに繋がることを心掛けています

・実習では経験できず、学生ヘルパーで経験できる学びとは?

本間さん
自実習ではバイザーがいるのに対し、学生ヘルパーでは患者本人がバイザーとなります。生活に踏み込んで、患者さんの想い、喜び、つらいことや悲しいことを素直に感じられる点です。

・(恩田さんのコミュニケーション方法を見て…)伊藤さんもこれくらい早く読み取れるのか

伊藤
できません(^^ ゆっくり、確実に拾うことを意識してやっています!

参加者の方のコメント

座談会の様子

事後アンケートにお答えいただき、本当にありがとうございました!
一部、匿名でご紹介させていただきます。

・考える前に行動に移そう、見学に行こうという所が印象的でした。患者さんの声をきくことは難しいと実習で構音障害の方を受け持って感じました。声を聞いて提案できるような発想力が大切だとわかりました。患者さんって意外と出来ない!って思ってやってないこと多い!

・伊藤さんの学生ヘルパー愛がものすごく伝わってきた

・最初学生ヘルパーと聞いて、学生にも募るくらいヘルパーさんが足りていないなんて大変だな…と漠然とおもってしまいましたが、学生ヘルパーをやることが患者さんや学生自身の人生への行き方をここまで変えることもあるのだと知り感動するとともに話を聞くまでの自分の無知を反省しました。また恩田さんが伊藤さんとのエピソードを話された時の伊藤さんの表情をみて私も貰い泣きしてしまいました。

・当事者の方に会いに行きたいです!

・自分が所属しているサークルでは学生ヘルパーについて触れたことはなかったと思うので、是非今回聴いた内容をサークルにて共有したいと思います!

ー多くのご感想をお寄せいただき、本当にありがとうございました!

古川より

分科会が終わった今、すごく満足した気持ちです。本当は座談会も、プレゼンテーションもここうまくいかなかったなーとか、失敗したと思うところがいくつかありました。私が担当した座談会では、途中でWi-Fiは切れるし、緊張で本間さんの話もあまり頭に入って来ないしで100点満点とは言えませんでした。でも本番ってそういうもんかなと!ギリギリまでどうしたら良いものにできるか考え、それを共有し、準備したからこそ、ここまでの完成度になんとかもっていけたのだと思います。当日の朝、変更した点もありました笑

伊藤さんと分科会に出ることが決まってから、同じ大学の渡部を誘い、野村さんの協力も得て、更には恩田さんや境を超えての方々まで出演していただくという何とも大きな話になってしまいました。

Alt=“学生ヘルパー 看たま”

初回のミーティングの様子

分科会参加が決まってからは、準備から本番まで恩田さん、本間さん、伊藤さん、野村さん、渡部の全員に本当に助けられました。これ以上ない、最強のメンバーです。この方々と共に発表できたことを幸せに思います(^^

今回の発表の目的は「全国に学生ヘルパーの種をまき散らすこと」でした。事後アンケートを読む限り、かなり達成できているのではないかと思います。学生ヘルパーに興味を持ち、境を超えての方とつないでほしい!という声もいくつかいただき、全国に仲間が増えることを本当に嬉しく思います。

私が学生ヘルパーを高知で始めようと思ったのはほぼ直感です。伊藤さんの講演を聞いて「これだ!」とピンと来たからです。まだ実際に働いてもいない私は、学生ヘルパーの本当の魅力を知らないと思います。だからこそ、これからそれを知り、生に感じることができるのがとても楽しみです。
今回の分科会を機に学生ヘルパーのことを知り、心にストンと落ちるものがあったのなら、その感覚を信じて始めてみて欲しいです。私はそうしたからこそ、素敵な人たちに沢山出会い、心動く経験をさせてもらっています。境を超えてに連絡してみる、看たまノートの野村さんに話を聞く、、動いてみると、案外ハードルは低いもんだと気づきますよ♪

関連リンク
恩田聖敬オフィシャルWEBサイト

境を超えて ホームページ

障害者の世界への留学〜学校では教えてくれない在宅ケア〜8/9実施【イベントレポート】

2020年8月18日

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