志摩市民病院で、看護助手として働いてみる|たまごのつぶやき

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看たまノートを運営しています。野村奈々子です。
この7月から、志摩市民病院で看護助手として働きはじめました。

普段「たまごのつぶやき」のコーナーでは、現役看護学生が日常生活で感じていることをもとにした記事を発信しています。ALS患者さんのもとで学生ヘルパーをしている友人や、性教育に関心のある友人が活動するなかでの気づきや同世代に伝えたいことを記事にしてもらっています。
自分自身も例にもれず、日々の学びや気づきを残していきたいと思います。

目次

どうして志摩市民病院なの?

プライマリケアに興味があったからです。
名古屋の中でも自然が身近な(そんなところがあるのかと言われそうですが、あります)環境で育った私は、人がごみごみしていない、ほどよい田舎で働きたいという思いがありました。かつ、その土地に暮らす人と繋がりながら、地域全体の健康を後押しする活動をしたいと考えていました。

以上のような場所・環境で活躍できる看護職になるには?と考えたとき、

  1. プライマリケアを学ぶこと
  2. コミュニティナース的な働きかけ

をしてみたいと感じました。

4月、医療体験学習で志摩市民病院を訪れた私は、「看護助手として働いてみないか」とお誘いをいただき、晴れて7月から外来で3日/週勤務することとなりました。私が理想としていた環境にとても近かったのです。

看護助手として働けるの?

看護学生の中でも、「勉強になるから〜」というモチベーションで看護助手のアルバイトをしている人も多いのではないでしょうか?
看護助手として働くには資格が必要ないので、学生でも看護助手として働くことができます。病棟であればシーツ交換やおむつ交換・陰部洗浄などの清潔ケアをしたり、外来であれば処置や検査、診察を補助したりします。

過去、看たまノートでは、アルバイトを経験した看護学生186名からアンケート調査を行いました(2020年3月〜5月)。

「経験したアルバイトを教えてください!」

Alt=”看護学生 アルバイト”

全体の7.5%の学生が医療系(医療事務・看護助手・歯医者・クリニックなど)でのアルバイト経験があると回答しました。

ー看護助手のアルバイトのおすすめポイントを教えてください。
「就活でアピールできる。実習ではあまり行えない食事介助、車椅子への移乗介助、入浴介助などできます!(3年生)」
「就職先の病院なので、看護師さんの雰囲気とかが分かるし、病院で働くイメージができる。(3年生)」
「既に現場に立ち、そこで働いている専門職から学ぶことができる点(2年生)」

看護助手などで実際に病棟で働くことで、実習や就職前から侵襲度の低い技術であれば習得できる、などモチベーション高く勤務している学生さんの声を多数いただきました。(みなさん、おすすめポイントをいくつも書いてくださる方が大半でした!ありがとうございました。)

志摩市民病院にいる間にしたいこと

志摩市民病院の取り組みを発信すること

志摩市民病院が実施している、学生の受け入れや地域住民の方々との関わりについて発信したいと考えています。日々、学生が患者さんと向き合う中で、素敵なケアが生まれています。その瞬間や、彼らの気づきや学びをきちんと拾い上げ、発信する機会をいただきました。乞うご期待。

コミュニティナース的な動き

せっかく、地域の人との繋がりが強い病院があり、人がいる環境があることは、コミュニティナース的なまちに出て活動することのハードルがかなり低いと考えています。もはや出来なかったら、ほかの地域でもできないかも。
今は、空き家や、一人暮らしの高齢者の方と学生を繋ぐことに関心があります・・・

研究

医療体験学習を通じて、実習にくる学生にどうしたら「志摩で働きたい」「また帰ってきたい」と思ってもらえるのかを調査します。医療体験学習によって、志摩市民病院に就職した方や、医療職を目指すきっかけになった生徒さんもいると聞き、きちんとアンケート調査でその魅力を明らかにしたい!と考えています。

看護助手として働いてみた、7月の学び

看護助手さんは「助手さん」じゃない

私がこれまで実習したことのある大きな病院では、看護助手の方のことを看護師さんはいつも「助手さん」と呼んでいました。看護師どうしの会話の中で、職種を区別して仕事を語る場面でもなく、何かを頼むときなどにも「あ、助手さん。これお願いできます?」といった感じです。

志摩市民病院(少なくとも私のいる外来)では、お互いのことを名前で呼びます。これができるのはやはり人数が少ないことも影響するとは思いますが、たとえ他の病棟であっても病棟1フロアくらいのスタッフの人数なら顔と名前が一致するはず。周りのスタッフを、名前で呼べる看護職になりたいと感じました。

自分の「やりたい」と病院の「やってほしい」

この1ヶ月は、外来の業務を覚える・慣れることで精一杯でした。もともと、志摩市民病院での取り組みを発信することなどにも興味がありましたが、外来業務も独り立ちしていない状態で「これがやりたいです!」なんて言えません。まずは最低限のことが間違いなくできるようになるまでは…と思っていると、じわじわと時間が経ち、焦りを感じました。

また、「何かをやりたい!」と言ったとき、患者さんの生きがいやケアに関することであればほぼなんでも「一生懸命考えたんだね、いいと思う。やってごらんよ」の精神でも、外向けの発信となれば公立病院としてなんでもOKではありません。自分の「やりたい!」が、病院にとってどのような意味を持つのか。どうすれば病院に「やってほしい」と思ってもらえるかを考えることもとても勉強になった1ヶ月でした。

8月からのこと

外来の看護について考えたい

ある看護師さんは、「私は病棟の方が患者さんとの関わりが深いから、病棟看護の方が好きかな」とおっしゃっていました。確かに病棟の看護の方が、いわゆる看護っぽい看護のように感じます。外来の患者さんは、定期的に受診する人でも数十分、長くても数時間の診察や処置で帰宅されます。一期一会の患者さんももちろんいます。
そんな中で、検査や処置を受ける患者さん・救急車で運ばれてくる患者さんへの看護とは、どんなものでしょうか?教科書には書かれていないことまで学べたらいいなと思っています。

まちの人の「孫」になる

現在、自分の住んでいる地区にお住まいの「おせっかい人」をご紹介いただき、大変お世話になりながら過ごしています。先日も、近くの喫茶店にモーニングを食べに行ったら、なぜかサザエをもらって帰ってきてしまいました。(何しに行ったんだろう?)
喫茶店にいることで、「こんな子が越してきたらしい」ことを近所の方に知ってもらい、散歩に行く度に色々な方とお話しする日々を送っています。日々お惣菜や、楽しい時間やたくさんの愛を受け取っていることに対し、自分ができることはなんだろうと考えました。

現時点では、まちに住むおじいちゃん・おばあちゃんの「孫」になることかなと思っています。孫的な役割ということです。私の孫コミュニケーションで、「お盆に親戚が帰ってきてくれなかったので寂しい」「老人会の集まりもなくてハリがない」「膝が痛くて好きなグランドゴルフもできない」などのたくさんの思いを、楽しいことに昇華していく後押しができたらいいなと思います。

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