男子看護学生/男性看護師に女性社会で感じたギャップや処世術を聞いてみた【イベントレポート】

Alt="男性看護師・看護学生 イベント"

日本では看護師全体の1割に満たない男性看護師。そんな彼らが看護の道に進んだことにはどんな経緯があるのか、どんな人が看護師になるのか、実際になってみて大変だったことなどを聞いてみたいという疑問からスタートした「男子看護学生/男性看護師に聞いてみた!YOUはどうして看護の道に?」。同じ境遇の人や、ロールモデルとなる先輩が少ないことで不安を感じている人もいるかもしれない。お互いの共感ポイントを発見することを目的に、パネルトークと交流会を開催しました。

この企画をやるならやはり、あの男たち!ということで、一般社団法人Nurse-Menから男子看護学生1名、男性看護師3名にお越しいただきました。今回のイベントレポートではイベントの内容を、参加者のトークとともに振り返っていきたいと思います。明日から〇〇〇〇〇を使う人が増えますように〜。

一般社団法人Nurse-Menとは

病院に限らず海外や訪問看護などいろいろな場所で活躍している男性看護師が所属。男の子のなりたい職業ランキング一位を目指す。男性看護師が能力を発揮できる環境を整え、看護師の新たな可能性を創造するプロジェクトチーム。

Alt="男性看護師"

目次

看護師を目指した経緯

遠藤さん:岩手県出身の専門学校3年生です。11年前の東日本大震災で、災害支援に入っていく医療者の姿を見て憧れを抱きました。ドラマを見て男性でも看護師になれることやDMAT(災害発生直後に派遣される医療チーム)の存在を知り、災害看護に携わりたいと考えるようになりました。

やんやんさん:現在は訪問看護師として働いています。サッカーで腰を痛めたことをきっかけに理学療法士を目指していました。大学受験時に点数が足りず、周りの勧めで看護学部へ進学しましたが、入ってみると看護が楽しくなって、今ではこの道で良かったと思っています。

まーしーさん:現在は訪問看護師として働いています。子どもの頃から価値あるレアな存在になりたい、目立ちたいと思っていました。ドラマを見て看護師には男性がいないと気づき、男性看護師になろうと思いました。看護師は男女関係なく、場所が変わっても給料が担保されるし、移動しても働きやすい実感があります。女性が多いことは割り切って飛び込みました。

ナースカップルさん:現在は訪問看護師として働いています。もともと看護師になるつもりはなく、一般企業に就職しようとしていました。しかし、給料が安かったため、これでは生活できないと思い、両親の仕事である看護師に興味を持ちました。看護師は、人から感謝される仕事であり、看護学校の先生や、訪問看護の経営者、応援ナースなどいろいろな働き方ができることが魅力だと思います。

看護学生、看護師になってから知ったギャップ、処世術

ナースカップルさん:看護学校時代はお母さん世代が多かったのですが、入職後は若い女性ばかりでコミュニケーションに困りました。特にセクハラ発言に注意して身体に関することは言わないよう気をつけていたと思います。
職場の人とのコミュニケーションでは、女性の趣味や誕生日を覚えて、気持ちでプレゼントしていました。誕生日を覚えていてくれるって、誰でも嬉しいですよね。それから、ボスを把握して、そこを抑える。ボスから褒められるようになれば周囲もそう思ってくれるはずです。

産科領域は国家試験でも出題されますが、実際の働き方やケアをイメージするのが難しいと感じました。同期の男性は、母性実習を妊婦さんの夫から拒否されていたので、学生のために協力してくださる妊婦さん、旦那さんに感謝して実習に行きたいですね。

まーしーさん:自分の学科は3人に1人が男子の学年もあり、教員が困っていました。同期の男性との横の繋がり、先輩後輩との縦の繋がりは強いと思います。男性看護師限定のLINEグループで気持ちを発散したりします。

職場で感じたことは、女性は話すことでストレスを発散する傾向があるということです。下手にアドバイスをすると嫌がられるので、コミュニケーションは聞くの一択。「あの子がいてくれたら和む」「一緒にいたら緊張しない」と思ってもらえたらいいなと思います。
良くも悪くも目立つ存在なので、可愛がられるか、目をつけられるかだと思います。僕は可愛がられる方に徹していました(笑)。

Alt="男性看護学生 男子看護学生"

イベントのようす

やんやんさん:処世術としては、不穏の強い方の対応をしたり、力仕事は率先してやっていました。男性はパワーが必要なリハビリ、救急、精神、脳外科などに多いイメージですが、産科以外ならどこでもメンズはいます。
僕が母性実習に行ったときは、褥婦ではなく赤ちゃんのケアを担当しました。沐浴マスターになれます。女性患者の対応でどうしてものところは、女性看護師に任せると割り切ることも必要だと思います。

遠藤さん:自分の学校では、学科30人中男子は3人です。女子学生から愚痴をよく聞きます。根本的な解決にはなりませんが、愚痴を男子が聞いて全体のバランスをとることがあります。
グループワークの発表や実習のカンファレンスで必ず先生から当てられるのは、男子看護学生あるあるではないでしょうか。

チャットでは、まーしーさんの発言に対して「人数比がおかしい笑」といくつかのコメントがありました。男子が少ない学校もあれば、3人に1人もいる学年・学校もあるんですね。

女性の看護師、学生への要望は?

やんやんさん:実習メンバーには程よく気を使ってもらえていたと思います。仲が良かったのでメンバーの一員として認められていて、困ったことは特にありません。

まーしーさん:実習はめちゃ困りました。母性実習では「男はなんで行かんの」と思われていました。こちらもいろいろ考えて配慮しているのに🥺女子との当たり前が違った。女性陣への要望としては、ぜひ僕らには「さしすせそ」を使って欲しい。褒めてくれたら喜びます!

登壇者と参加者の交流会

ブレイクアウトルームに分かれて交流会を行いました。男性が病棟にいると和む、という意見や、男性看護師は人間的にモテるのでは、と言う話題、男性師長さんの存在についてなど、各ルームそれぞれの話題で盛り上がりました。

イベントを終えて

普段あまり聞く機会のない男性看護師どうしの会話を聞くことができて、横の繋がりがよく見えるイベントになったと思います。看護師を目指す男性の傾向として、女性が多いことは気にせず、飛び込んでいく方が多い印象でした。男性どうしの共感ポイントから話を深めることができて、実際の体験談や、処世術を聞くことができました。特に困ったことはなかったという意見も、これから看護学生になられる方の安心材料になったのではないでしょうか。
「さすがですね」「知らなかったです」「すご〜い」「センスあるぅ」「そうなんだ!」
「さしすせそ」ぜひ、使ってくださいな。

協力

登壇者の方のSNSはこちら

やんやんさん:https://www.instagram.com/yanyan06030/
ナースカップルさん:https://instagram.com/nursecouple/
まーしーさん:https://www.instagram.com/masashi_kawasaki_
遠藤けいたさん:https://twitter.com/onionn_KE02

一般社団法人・NurseMenさん

男の子のなりたい職業ランキング1位を目指し、以下の3つに取り組んでいます。

  • 男性看護師の可能性を広げる
    病院だけでなく様々な場所で活躍しているメンバーがいます
  • 男性看護師の居場所作り
    Line&slackグループには200人以上のメンバーがいます。病院以外で働いているフリーランス、カメラマン、経営者も!
  • 男性看護師を護る
    困っているメンバーがいたらみんなで助けます

ツイッター:https://twitter.com/nurse___men
インスタグラム:https://www.instagram.com/nurse__men/

ナースカップルさん

国家試験対策や新人看護師向けキャリアセミナーを手掛けるオンライン学校「メディカルチャレンジ」を開設しています。塾や図書館などリアルな自習室を自宅で再現!学生は無料で利用できます。
https://nursecouple.com/

中村
この記事を書いた人・中村
来年度から看護学校に進む予定の農学部4年生。
関心のあるテーマは、人獣共通感染症、神経生理、高齢者福祉。
卒論終わったら看護に両足突っ込むぞ〜!
Alt="男性看護師・看護学生 イベント"

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次