nano訪問看護ステーションは、2021年9月にオープンした三重県度会郡南伊勢町にある訪問看護ステーションです。24時間365日対応、土日祝日も定期訪問可能な訪問看護事業所です。
nano訪問看護ステーションの由来
「nano」は、10のマイナス9乗の量を示す、ナノメートル (nm)などの「ナノ(n)」からとりました。南伊勢町という、県内有数の高齢化のすすむ小さなまちから、全国で同じような状況の地域のロールモデルとなれるように、という思いが込められています。
生きる「幸せ」について、専門性と情熱をもち探究していくことを目指し、暮らしていく地域で生きる選択肢の一つとなることをミッションに掲げ活動しています。
nano訪問看護ステーションの概要
事業所名:nano訪問看護ステーション
所長:前田 葵
住所:三重県度会郡南伊勢町泉309-1
従業員数:看護師3名
平均年齢:29才(2022年7月現在)
訪問範囲:南伊勢町、伊勢市、鳥羽市、志摩市
葵さん:医療保険と介護保険の割合はおよそ5:5で、さまざまな経験を積むことができます。南伊勢町に来てから初めてチャレンジすることもありました。対象は若年層〜高齢者まで幅広く、精神科や終末期など幅広く看ることができます。また、チーム制(一人の利用者さんに対して複数の訪問看護師が訪問する形式)をとっています。電子カルテと社用の携帯で情報共有しあい、タイムリーに助け合いながら訪問しています。
nano訪問看護ステーションの立ち上げエピソード
葵さん:子どもの頃、両親が離婚した経験から、女性も経済的・精神的に自立することが重要であると考えていました。実家が美容室だったこともあり、いつかは自分で何かを立ち上げようと思っていたところ、看護学生のときに、看護師だけで立ち上げられる施設は訪問看護だと学び、ずっと頭の隅にとどめていました。
自分で訪問看護ステーションを立ち上げる準備として、知人の訪問看護ステーションの立ち上げを手伝いました。東京23区内だったこともあり、激戦区でした。営業に行くと「もう(訪問看護ステーションが)いっぱいあるから要らないよ」と言われることもあり、もっと求められる場所で立ち上げようと考えました。
どこで立ち上げようかと場所を探していたところ、知人が離島を購入したと聞き、南伊勢町を知りました。実際に遊びに行ってみて、海が好きな私は「ここだ!」と思いました。地元ではないからこそ入り込めることがありますし、ここで頑張りたいと思いました。
ー立ち上げで大変だったことを教えてください。
葵さん:小さなまちだからこそ、新しくできた訪問看護ステーションに患者さんを紹介してもらうにはハードルがあったことです。東京での経験もあり、営業には自信がありましたが、都会とは違う難しさを感じました。だんだんと軽度な患者さんの依頼をいただくようになり、少しずつ信頼を獲得してきています。
営業では、「こんなことできます!」とか、「こんなメンバーがいます!」と親しみを持てるようなチラシを作り、ケアマネ事業所を中心に困りごとを伺いながら挨拶して周りました。今でも、初期に配っていたチラシを大事に持っていてくださる利用者さんがいらっしゃるのは、ケアマネさんがコピーしたチラシを利用者さんに渡してくださっているおかげです!
ー事務所も素敵ですね?
葵さん:物件を探していたところ、良さそうな空き家を発見しました。空き家のご近所さんに家主さんを紹介していただき、無事オフィスとして借りることができました。お家の掃除やリフォームにはご近所さんが出動してくださり、看板を取り付けたり、水回りを整えたりして快適に生活できる事務所兼自宅ができあがりました。
nano訪問看護ステーションの今後
具体的には、自分でお給料を決めて、自分で目標を立てる。目標の達成度も自分で評価する。自立したメンバーがお互いのことを考え、事業所を運営していくことにやりがいを感じてもらえたらいいなと思います。
このような組織を作るためにも、現在は地盤を築くため、フルコミットで働いてくれるメンバーを募集しています。南伊勢町は子育て世代への支援に力を入れており、0〜5歳まで保育料無料、0~18歳まで医療費無料という充実ぶりです。町の力を借りながら、「日本一子育てしやすい、自立した看護師で運営される訪問看護ステーション」を目指していきたいと思います!
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 三重県度会郡南伊勢町にあるnano訪問看護ステーション様と一緒に、2泊3日のインターンシップを開催しました。代表の前田さんや移住コーディネーターの西岡さんはじめ、多くのまちの方々の協力を得て、3名の学生がインターンシップに参加しました。 […]