株式会社musbunさんとコラボし、長崎県島原市にて社会福祉法人悠久会さんの御協力のもと、実施させていただきました。全国各地から学生が集まり、総勢9名で「福祉」について、楽しく肌で感じながら学びました。医療学生にとっては学ぶ機会の少ない「福祉」を学ばせていただき、医療と福祉の暮らしにおけるつながりを感じる3日間となりました。
~「ちいここ」とは~
『「地域と医療」のすべてがここにある』という意味の略称で、医療系学生のオンラインコミュニティです。オンラインの繋がりに留まらず、医療系学生を対象とした合宿やツアーや イベントを定期開催しています。
ちいここさんのTwitterはこちら👉https://mobile.twitter.com/chiicoco_iryou
開催背景
株式会社musbunさんとの出会いをきっかけに、医療系学生と福祉学生の交流の機会や、医療系学生が福祉を体験・学ぶ機会が少ないと感じたため、コラボ企画をする運びとなりました。
合宿の概要
1日目
①まち歩き
観光地としての魅力や中心市街地の空洞化などについて、外から来た人の意見を聞きたいというお話をいただき、その点を少し意識しながら、2グループに分かれて島原市の街の空気に触れ、楽しく散策しました。
②職員さんらとのBBQ
島原の街が一望できる山の上のカフェで、職員の方々とBBQをしました。福祉のお仕事や、そこに携わる皆さんの想いを伺いました。
2日目
①事業所や入所施設を訪問
障がい者入所施設、就労継続支援事業所A型・B型に訪問しました。
就労支援や生活支援について、事業所の職員の方と意見を交わす機会をいただきながら、学ばせていただきました。
3日目
①車いすや福祉車両の体験
押す側の工夫や、乗っている人の気持ちを体験しました。
②3日間で感じたこと・学んだこと発表会
2チームに分かれて3日間の学びを報告しました。
合宿を通しての気づき・学び
Mさん「地域づくりで、支援につながる前の方々へのアプローチを」
医療にまだ繋がっていない困難を抱えた状態の患者さんに対して、医療者側から介入することの難しさをずっと感じていました。困った時に助けを求められる存在がいることの大切さは理解していましたが、病院以上では医師としてできることはないと思っていました。しかし、今回の合宿を通じて地域づくりに関わることで支援につながる前の層にもアプローチができることがあると知り、ハッと気付かされる思いです。ずっと病院の中でのことばかり考えていましたが、もっと積極的に地域と関わることが大切なのではないかと学びました。
Tさん「医学生という肩書きをなくした“私”は何ができるのか」
福祉は医療よりも人に近いところで人を支える存在で、一人ひとりの伴走者の役割をしていること、医療は社会や1人の人の人生のほんの一部分であることを実感しました。
地域の皆さんがとても温かく、人としての部分に地域の力のようなものを感じ、医学生という肩書きをなくした「私」は何ができるのか、どういう社会の一員になりたいだろうかということを考えさせられました。
医療と福祉はどうやってつなげられるかを考えることが、自分の中の今回のテーマの一つでしたが、医療を一つの手段として、お互いに支え応援しあえるような人とのネットワークが作れたらいいなと思いました。
Sさん「利用者さん一人一人にあった福祉を」
「利用者さんの体調や向き不向きによって就労内容を変えている」と仰っていました。これまでは一つの事業所につき単一の仕事しかないと思っていたので、利用者さんそれぞれの特性に合わせて仕事を割り振るようにしているというのが大きな発見であったと共に、悠久会さんの利用者さんを思いやる優しさのようなものを感じました。
運営側より
今回は、福祉人材不足の解消に向け、福祉を身近に感じる学生を増やす取り組みをされている株式会社musbunさんとのコラボ企画でした。医療系学生と福祉学生の交流できる機会も少なく、お互いの分野のこともっと知っていきたいという想いのもと、実現しました。
社会福祉法人悠久会の理事長をはじめ、musbunのメンバーの方が、福祉を学びたいという私たちが、どのようなものがみたいか・体験したいかを丁寧に聞きながらプログラムを作ってくださいました。地域、暮らしにおいては、分野を超えた学びが必要だと感じ、今後も医療系学生が他の分野を楽しく学べる機会を運営していきたいと思います。
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