世界の医療事情【ケニア編🇰🇪vol.3】

今回も、青年海外協力隊として活動されている保健師さんより、ケニアの医療事情をリポートしていただきます!現地の病院のシステムや、診療の様子を紹介していただきます。ご覧ください👀
目次

時が経つのは早いものでもう2月

最近の異常気象はここケニアでもあるようです。
ケニアの季節は雨季と乾季に分かれていて、雨季は大雨季、小雨季があります。9月から11月くらいまでが小雨季と言われていたのですが、大雨季よりもひどいのではないかというくらいの雨が12月まで降り続きました。ケニアの雨は1日中降り続くことがない雨が特徴的ですが、梅雨のような長雨でした。


日本のようにはっきりと季節が分かれているわけでもなく、気温もほぼ一定のケニア。私の任地であるシアヤの昼間は暑くても31度くらいです。朝晩は少し肌寒いくらいで20度を下回ることがほとんどです。暑いけれど過ごしやすい。そんな気候です。

任地では、手に入る野菜は数えるくらい。伝統野菜数種類、ジャガイモ、玉ねぎ、にんじん、キャベツ、キュウリ、ナス(時期による)、ニンニク、ネギ、しょうが、かぼちゃ。このくらいでしょうか・・・。そして、フルーツはパイナップル、バナナ、パパイヤ、マンゴー。乾季になるとマンゴーの季節です。私の一番好きな果物です。


私は、日本ではマンゴーアレルギーでした。漆科の植物に触れたり、近寄っただけでもアレルギー反応を示しました。マンゴーの場合は食べることはできるのですが、皮をむくと翌日に反応を示すというものでした。


ところが、どういうことでしょうか。
ケニアでマンゴーの皮をむいて食べても問題なかった。そんな安心していた矢先、アレルギー反応が出てしまいました。

皮膚科へ病院受診

シアヤの町には専門病院がありません。そのため、ナイロビにある皮膚科専門の病院へ行ってきました。実は初めてではなかったので話はスムーズ。
ケニアの人はNHIF(National Hospital Insurance Fund)という保険に入っています。カテゴリーごとに支払い金額が分かれているようです。通常は月500ksh(約500円)支払えば保険に加入できます。
しかし、この国の保険に加入している人は20%にも満たないと言われています。(正式な数は把握できていません。)
そして、私たちJICAボランティアはケニアの保険には入っていないのでその場で支払いをします。JICAボランティアについてはJICAの保険に加入しているので後日精算されます。

診察を受けた結果、アレルギーとの診断。何のアレルギーかは不明ですが、とりあえず内服薬と塗り薬を出してもらいました。医師はメモ紙に処方箋を書くのがこの国のスタイル。診察が終わって診察料4000ksh(約4000円)を支払います。

そして、そのメモ紙を持って薬局に行きます。そこで、薬を処方してもらい支払いをして終了。


ケニアに来る前、ケニアの医師は患者と目を合わせない人が多いと聞いていたのですが、私が会った医師たちはみな目を見て話してくれる優しい方が多かったです。

病院受診で驚くこと

キスムという街(シアヤから車で2時間くらい)に大きな病院があります。そこで内科受診をした際、初めに診察料を支払います。大きな病院では先払いです。

初めて受診する際は身長、体重の計測をします。体重は着衣のままで日本であれば着衣分を差し引いて記録することもありますが、そのまま記録されます。そして、順番を守らない人が多いので順番通りにならないこともあるのです。

そして、診察室にはカーテンがなく外に丸見え!声も丸聞こえ。プライバシーというものはあまりないようです。これは、大きな病院だけではなく、小さな病院でも同じです。カルテはどこかにいってしまいそうな紙に記録するのみです。

病院見学で驚くこと

放置された検査キット

定期的に、私はシアヤの病院を見学させてもらっています。その際に驚くことは、注射の際は乾いた綿花で拭いて注射するのです。意味があるのだろうかと思うのですが、それでも効果があると習っているらしいのです。また、使用済みマラリアキットやHIVキットはそのまま放置されていたり、血液汚染されている床やテーブルはそのままになっていることもあります。


この状況が少しでも改善できるといいなと思いながら活動しています。

血液で汚染された床

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