社会に求められるものと、自分が楽しいと思える生き方を追求するナース・ゆきさんにインタビュー!

Alt=“フリーランスナース 看護師”

看護師の働き方が多様化してきているなかで、ひと際突き詰めてきた方に出会いました。
さまざまな現場を経験されたうえで、今、現場の外からもアプローチしているゆきさん。社会に求められるものと、自分が楽しいと思えることをうまく融合させながら生きる素敵なお姉さんです。組織について思うこと、ゆきさんの仕事観などについて伺いました!

今回インタビューさせていただいたのはこの方!

ゆきさん
山口ゆきさん
愛知県在住の看護師さん。約9年間急性期の病院で働き、オーストラリアへの留学や訪問看護の管理者を経験。現在は訪問看護事業所で週3日勤務しながら、企業のライタ―をしたり、ヘルスケアイベントの企画やWebデザイン、ホームページ制作に関わったりしています。地域を元気にするコミュニティナースの活動もされています!

今回の記事はこんな方におすすめ!

・管理者に興味がある方
・看護職の臨床以外の働き方に興味がある方
・既存の看護職の働き方にもやっとしたことがある方
・自由な看護師さんに出会いたい方

ゆきさんが看護職を目指したきっかけを教えてください

山口ゆきさん(以下、山口):看護師になろうと思ったきっかけは、子どもの頃にあまり自由にいろいろなことを自分で決められなかった経験からです。看護師はお金に余裕があり、女性としてとても自立度の高い職業だと思っていたので選びました。当時放送されていた『救命病棟24時』というドラマが大好きで、救急に憧れをもって看護師になりました。

ー周りでもドラマをきっかけに看護師を目指す子はいましたか。

山口:そのときは私だけでした。周囲には、身内に医療職がいる子、困っている人を助けたい子、小さい頃に入院していて看護師さんに助けてもらった子が多かったように思います。私は生活していく手段、自分を自立させる手段、あとは楽しそうだからというイメージで目指していたような気はします。

今のようにフリーで働けるとは思っていませんでしたが、看護師なら途中で退職しても戻れますし、いろいろな働き方があるのでは、ということは当時から思っていたことです。

学生時代はどんな学生でしたか

山口:学生時代は本当に毎日遅刻していました。単位もギリギリで、先生から毎日電話がかかってきて、「本当にやばいからちゃんと来て~」と言われて起きて、登校…を繰り返していました。こんなこと言ってはいけないかもしれませんが、国家資格は自宅の最寄り駅から学校までの電車に乗る50分で必修問題だけを勉強してなんとか受かりました。マネしないでくださいね!
結果はきっとぎりぎりだったのではないかなと思います。すごく不真面目でしたね。絶対に勉強しておいたほうがよかったなと思います。だから今の学生さんや若い社会人の方たちと話すと、色々考えていることがすごいな~って感じますよ!

ー今のゆきさんからは想像できません!

山口:若いころは要領の良さだけで生きていた感じはありますね!
でも、仕事は遅刻したことがないですよ!

これまでのキャリアについて教えてください

山口:私は県立の看護学校卒業で、就職先の候補にがんセンター、日赤、少し小さめの循環器の病院があったのですが、病院側のリクルートがなんだか気に入って、循環器の病院を選びました。決め手は、のびのび働けそうだと思ったからです。
私が看護師になった15年くらい前は、実習先の看護師さんや師長さんがかなり厳しく指導してくださる時代で。。。他の二つの病院は実習に行っていてとてもきつかったことを覚えています。私のマイペースな性格を考えるとのびのび働ける方ががいいなと思い、そちらで働くことにしました。循環器はとても重要な分野ですしね!

1年目は循環器外科、2年目に救急と心臓カテーテル室*¹の外来に移り、数年間でいろいろなことを学びました。その後、循環器だけではなく全部診られるところに行きたいと思っていたところ、あるドキュメンタリー番組で3次救急の病院を見て、「かっこいい!」と思い、なんと次の日に電話して面接を予約しました。その大きな病院では手術室とER*²を経験しました。ERでの看護をもっとブラッシュアップしたいと思いましたが、一方で学生時代から海外留学をしたいと思っていたため、留学準備をしようと一度地元に戻って近くの総合病院で働くことにしました。

ちょうどその病院がERを強化しようと動き出すところで、前の病院の経歴をかわれて救急外来主任業務やカテ室の立ち上げにも2年ほど携わり、オーストラリアに約2年半行きました。帰国後は3年間ほど訪問看護の現場に携わり、現在の働き方に至ります

*¹ カテーテル室:通称カテ室。血管撮影室のこと。カテーテルという細い管を手首、肘、足の付け根などの血管から入れ、目的とする部位まで進めていき、造影剤という薬と放射線を使って検査や治療を行う。
*² ER:emergency room 救急室、あるいは救急外来などのように、初期治療を行うための部屋。救急部門の意味で使われることが多い。

Alt=“看護学生 インタビュー”

インタビューの様子

ー現場と、現場の外での両側面で働くに至ったきっかけを教えてください

山口:オーストラリアへの留学が大きなきっかけです。オーストラリアでは、簡単な介護士/看護師のような資格を取り、利用者さんのお家と介護施設で働いていました。働くなかで、看護師の働き方や楽しみ方が日本と全然違うと感じたため、日本に帰国してから日本の在宅や施設ってどんな感じなんだろうな、と思い、訪問看護の世界に足を踏み入れました。訪問看護ステーションの管理者をしながら、いろいろな課題にぶつかったことで、「自分がもし医療介護業界に何かできるとしたら、内部からではないな、外部から何かアプローチしたいな」と思い、今に至ります。

ーゆきさんの思う、在宅の現場の課題とは何でしょうか

山口:在宅限定ではないのですが、組織の中で働いていくなかで、いろいろな業種同士の摩擦や管理者の管理体制に課題を感じました。私が働いていたところはサービス付き高齢者住宅へ訪問看護ステーションから訪問看護に行くことが多くかったので、看護師だけではなく、多くの介護士やセラピストが一緒に働いていました。
多職種が関わる現場にもかかわらず、看護師に対して苦手意識を持っている方がとても多くいらっしゃいました。理由があるのだろうと思い、なんとかしたいと思って動くと、その場は収まりますが、なかなかうまくはいかず、業種同士の摩擦は解消されませんでした。

また、介護事業として収益を上げなければならないために、必要なサービスが必要な方に提供されていないケースを目にしたこともあり、いろいろな施設に関わりたいと思いました。職員の方々は利用者さんがどのように残りの人生を生きて亡くなっていきたいかに寄り添いながら動いているのですが、それが叶う環境づくりができていなかったり、介護度に合わせた施設に入居できていなかったりする状況を見ました。

このようなことは施設だけではなく、病院でも、訪問看護ステーションでもあると思い、外部から変えたいと思うようになりました。

ーどうすれば、外側から介護度に合わせた入居のサポートができるでしょうか。

山口:老人ホームを紹介してくれる業種があると思いますが、紹介するポジションの方が看護師やケアマネジャーや介護福祉士など、資格を持った方でなら問題ないと思っています。しかし、なかには理解が足りないまま、紹介することを仕事にしている方もいます。

この状況から感じたことは、専門職がそのようなサービスに介入したほうがいいのではないかということです。

今、私が訪問看護や介護のメディアで記事を書かせてもらったり、ホームページを作成したりしているのですが、例えば、ホームページを作る過程でも、私だからできることや、看護師だからできること、が重要かなと思っています。今後も医療専門職×〇〇で動こうと常に思っています。時間が許せば、情報発信がもっとできたらいいなと思っています。

ー業界に関わる人たちに正しく制度などを理解してもらい、正しく利用者さんにサービスが届くようにすることを目指して、ライティングやコンサルティング、ホームページ作成に関わっていらっしゃるんですね。

気分が落ち込むときはありますか

ゲストハウス「ますきち」さんで、ゆきさんが定期的に開いている“癒しの保健室”の一コマ

山口:現場でずっと働いていたときよりは、落ち込むことはそんなにありません。ただ、自分が新しい働き方をしていくうえで苦手なことにも直面します。数字を見たりだとかはお勉強中でまだ苦手ですね。自分の調べられる範囲を超えてしまうと、立ち止まることもありますが、近くにいろいろな人がいて聞くことができる環境があるので、うまく乗り越えています。

ー急性期で働いていた時の落ち込んだときの対処法を教えてください。うまく自分のご機嫌取りをする工夫はありましたか。

山口:私は夜勤などで疲れたり、いろいろな症例があって嫌になったりしたときは、ひたすら料理をしていました。夜勤明けにカレーとハンバーグを作って、人を呼んで食べてもらっていました。料理を提供する代わりに、話を聞いてもらってもいいかなと思って。聞いてもらえると楽になり、自分の改善点がみえてきて次に進めました。

また、旅行など楽しいことをして、笑顔で問題ひとつひとつを終わらせるということをとにかく大事にして、気持ちを切り替えて次に目を向けることを心がけています。

あとは、本当に至らない点があったときはひたすらに勉強しました。本をたくさん読み、自分は何がいけなかったのか、どこが足りなかったのか。辛いですが、ぶち当たったときに関わっていた人に聞くこともしました。私の相談相手は先輩や先生(ドクター)だったので、相談して一緒に解決してもらっていたことも良かったと思います。

最近は落ち込んだらパンやお菓子作ってます。パン生地のふわふわは幸せですよ。無心になれるし、おすすめです!

看護師の組織での関係性について

ーチームで働くなかで、追い詰められてしまう人が出るというのは、組織がどのように回っていくと改善されるでしょうか。

山口:支えてくれる人が一人いるかいないかは結構大きいとは思います。私は心理カウンセラーの資格を持っていて、たまに企業に入ってお話を聞くのですが、組織外の人でも、組織内の人でもいいので、向き合って傾聴してくれる人がいるといいなと思っています。人に話すことに慣れてくると、自分の本当に思っていることを言えるようになってきます。ここまでくると、当人が自分で課題を見つけられるようになります。
課題を乗り越えるもよし、もうだめだと思ったら逃げてもよしだと思いますが、自分で課題に気がつくことのできる人を増やすように動いていけるといいかもしれませんね。

ー上に立つ人はどのようなことを意識したらいいでしょうか

山口:自分の組織のメンバーを愛すことだと思います。自分の下の人たちのことを絶対に守るべきですよね。一方で、下の人たちにもやるべきことはやってもらう必要があります。話してもらわないと分からないし、課題解決になりません。そこで、下の人の言葉を引き出すことは上の人の大事な役目だと思います。上になったら偉いわけじゃなくて、余計大変なわけですよね。

きっと、その人たちがきちんと話を聞くことができる、周りを見ることのできる主任さんやリーダーを育てて、そのよい連鎖を下に響かせていくことしかできないと思います。特定の部下のことについて他のスタッフの前で話さないことや、人間関係構築を焦らないことは基本ですが、自分の感情は切り分けてフラットに全員に接すること、その中でそれぞれがどのような課題を持っているかを見極め、必要な時にサポートする、手を差し伸べるということの繰り返しかと思います。

逆にこういうふうだったらいいな、というイメージはありますか。

野村:少し前にあるコラムを読んで思ったことです。本当に訴訟沙汰になりそうな患者さんからの訴えがあったときに、筆者が早番の業務を放り出してでも、その患者さん家族と向き合ってじっくり話を聞く時間をとろうとその場で自分の判断を下せたのは、上司は何があっても、どういう結果になっても、その人を守ってくれる自信があったからだ、ということが書いてありました。チーム全体がお互いに支え合えるような、背中を守ってくれているような安心感が、患者さんへの対応や、他のスタッフとのコミュニケーションに心を配れるのかなと思いました。

山口:絶対に守ってくれるという安心感だけでも、とても気が楽です。守ってもらえる、支えてもらえる、困ったら聞いてもらえる。管理職の人は、いつもオープンに待っているのが大事かもしれませんね。

私も管理職だったときは、スタッフが私がお休みの日に、状態管理やアセスメント面で心配になったりすることがあると思ったので、「夜中でもいつでも、LINEでも電話でもOKなので」と伝えていました。そのバックアップがあることで、安心して夜勤もこなしてもらえたように思います。だからと言って、みんなもなんでも連絡してくるわけでもなく、基本的には自分で判断してくれますし、負担ではなかったですね。管理職の人には、スタッフに安心を提供できる実力と余裕があるといいですよね。

そして、やはり管理職も人間ですから、誰かに支えてもらわなければいけないので、この役割もまた誰かに担っていただいて。管理職の人と同じ目線で話せる仲間を育てるという点では、チームをタテではなくヨコのイメージでみるといいかもしれませんね。

野村:基本、タテな感じですもんね。

山口:業界的にはね。業種でも謎のヒエラルキーがありますしね。
バックアップがあると人は強くなれて、自信が付き、活躍できるので、ぱっと見ヨコのようで、守ってくれるときはきちんと守ってくれる人がいるのが一番かなと思います。それぞれの個性や強みがきちんと伸びるような環境があるといいかもしれませんね。

オーストラリア留学について教えてください

ーまずは、語学学校に通うことになるのでしょうか。

山口:エージェントから勉強するコンテンツをもらったり、自分でも本を買ったりしていましたが、結局仕事が最後まで忙しくて勉強する時間がありませんでした!オーストラリアに渡ってから3か月間は語学学校に通うことが決まっていたので、語学学校でゼロから勉強し直しましたが、全然覚えられなかったので、現地の方となるべく話すようにしました。聞きやすい英語の人を見つけて、その人とひたすら話して、まねして話しました。あるときから耳から英語が自然に入ってくるようになり、なんとなく話せるようになったかなと思います。

今は新型コロナウイルスの影響で海外へはなかなか行けませんが、またタイミングがきたらぜひたくさんの人に留学して世界を見てきてもらいたいと思います。

Alt=“看護師 留学”ーセラピストさんや看護師さんの働き方に、すごくはっとするものがあったと仰っていました。具体的なエピソードがあれば教えてください。

山口:24時間体制で、何人かの日本人ナースの子たちと、脳腫瘍を患ったお医者さんのお家に入らせていただいていました。家にセラピストさんも呼んでいたのですが、PTさんがすごくびしっとしたスーツを着ているんです。話す内容もプロですし、話し方はビジネスマンのようで、スーツのままリハビリされるんですよね。かっこよかったですし、カルチャーショックでした。

ースーツはストレッチ素材ですか!

山口:きっとストレッチ素材だと思います。セラピストさんが独立して働ける環境や、土日やパブリックホリディ(祝日)に急激に高くなるお給料は新鮮でした。私は正式なナースではなくアシスタントの資格でしたが、土日だと時給40ドルくらいの報酬をもらうことができていました。当時は1ドル90円だったので、時給が3,500円~4,000円です。オーストラリアではあたりまえに10時にはティータイム、体位変換時や移乗時はリフトが使用されていて、労働者に優しい環境でした。

発言もみんな我慢しません。言い合いというか、ディベートが白熱して、それは喧嘩ですか?大丈夫ですか?と思うことが多くありましたが、言える環境があるっていいなと。むしろ言わないと嫌な仕事が回ってくるんですけど…。

日本とは医療介護の専門職の地位が違うことを実感したとき、日本でもこんな風に働くことはできないのだろうかと思いました。日本のナーシング自体はかなり優れている面も多かったですから、なおさらもう少し私たちの働き方にいい意味で反映できないかなと。日本も何か、違う働き方を考える時期にきているのではと思ったんですね。

海外エピソードでいうと、そういえば私、仕事の休憩時間にビーチに降りて行って釣りをしていました。ビーチに野生のウサギがいて、それ見ながら。アジとかタイとか釣れるんです。家に帰ってお寿司作って食べたりして。公園もたくさんあるので芝生で本読みながら寝ちゃったり。オーストラリアはとっても平和ですよ。移民国家なのでアジア人の英語も理解してくれる人も多くて、過ごしやすい国でした。

今のお仕事の魅力や、やりがいを教えてください

山口:皆さん仰ると思いますが、一人ひとりの利用者さんのところに行くと1対1やご家族も含めてゆっくり対話ができるところが訪問看護はすごくいいですね。
ゆっくり寄り添った看護をすることって忙しい病院では難しいと思うので、決まった時間内ではありますが時間を共有できることは、やはり訪問看護の魅力の一つです。病院の急性期で働いて得た知識も、在宅に生きていると思います。在宅医療や介護施設での仕事は、看護師として第一線ではないと思われがちですが、全くそんなことはなくて。自分である程度判断していかなければならないですし、多職種連携もありますから、割と洗練される気がしています。

働くなかでの、課題の抽出もやりがいです。今、在宅に関わる職種に何が足りていないのか、どうすれば改善できるか、という視点で動いています。それが、また自分の外側からのアプローチに生きてくるといいなと思いながら働いています。

フリーランスのお仕事は、人と関わることがモチベーションや生きがいになりつつあります。
私は元々人見知りで、いろいろな人と話をすることは苦手でしたが、、なりたい自分を思い描いたときに、いろいろな人と関わって楽しく仕事ができる人になりたいと思い、少しずつ自分を開くようにしてきました。自分からいろいろなコミュニティに飛び込んでいくようにしたんです。すると、自分の考えを伝えることで同じ気持ちになってくれる人がいらっしゃって、想いが重なる仲間に出会うことができるようになってきました。そうしたご縁で、今は記事を書かせていただいています。

ゆきさんが寄稿されているメディアはこちら!

コンサルティングでもイベント企画でも、一緒にかたちにする楽しさ、0から1を作る楽しさがあると思います。その人の想いをかたちにすることはとても意味のあることであり、人と人とのつながりに意味を感じることがたくさんあります。今の働き方になって1年が経ちましたが、これまで病院や施設で働いていたときには味わえなかった世界がすごく好きです。組織に所属するのが半分、フリーでいろいろなことをするのが半分と、とてもバランスが取れていると思います。

ーゆきさんは私生活とお仕事が交じり合っているイメージですか。

山口:交じり合っていますね。今の私にとって仕事は生活の大部分で、一緒になっています。今は、ほとんど週7で何かの作業はしていますし、遊んでいても仕事の連絡がきても全然嫌ではありません。今は楽しいとわくわくしかありません。楽しんで仕事をやることができれば365日でもやれるのだなと思っています。

ー仕事は仕事というよりかは生活。仕事場から連絡が来ても嫌じゃないのは、すごく素敵ですね!

山口:それは組織に所属していないからかもしれませんね。業務委託などで、自分が好んで一緒にお仕事をさせて頂いている人たちなので、一緒に仕事をしているメンバーのことが大好きです。

やはり、組織でもそうあれたらいいですよね。「私にはここしか考えられないくらい大好き」な会社。会社を経営している方には、そんな会社を作ってほしいと思います。“いい組織”で看護師が働くことができたら、QOLが上がるのはもちろん、一緒に働く方々も楽しく働けます。みんなが楽しく働くことができたら、患者さん、お客さん、利用者さんに還元できるはずですよね。

でも、人ってそんなにずっとまっすぐ進んで行くのはできない気がしていて、
たまに疲れる時はあるとは思うんです。その時は休みながら。

仕事をするうえで大切にしていることを教えてください

山口:楽しいことをすることです。まだ私も、大変な仕事を受けてしまったなと思うときもありますが、なるべく、自分の好きなモノを選べる状況にしておくといいかなと思っています。
例えば、私が今いくつか仕事をしている中でも、今後残るのはもしかしたら数個かもしれません。これからもきっと、好きなもの/楽しいものを選んでいくと思います。また、苦手なことに挑戦することもいいですが、やはりどこかで楽しみや嬉しさを大切にして、一人で頑張りすぎないことが大事だと思っています。周りに得意な人がいれば、その人にやってもらったほうが効率もよかったりします。楽しく仕事をすすめていくためには柔軟に対応することがきっと大切です。

それから、なるべくフラットな状態の自分でいることを大切にしています。フラットでいることで、周りの人も自分の言ったことに対してとても素直に反応してくれます。どんどん自分探しのような旅をして、たくさんのことに挑戦して、その中で自分の好きなモノを見つけながら、一緒にやろうと言ってくれた人と寄り添いつつ…私もまだ、もう一回り大きなことをする旅の途中です。

山口:もう一つ。誰と何をするかすごく大事にしています。個性が違っても一緒でも、どちらでも構いませんが、自分にとってすごくいいと思える人と何をしていくか。あとは、ひとまず誰でも話を聞いてみることでしょうか。

ー誰とというところは、どのように選ぶのですか

山口:選び方。私は選ばないかなと思います。私は自分が誰とでも仲良くできる人間ではないと思っているので、自分がそのコミュニティで役割があればそこには居たい感覚です。
私のことを嫌じゃないと思っていて、近づいて来てくれる人とはたくさん話をしてみたいなと思います。自分の想いと重なる部分は確認して、そのうえでその人と何を一緒にするのかは流れのまま受けていますね。私が選ぶということは今はしていませんね。

ーゆきさんの人柄や謙虚さなど、人とのつながりに感謝する姿勢が、どんどん人を引き寄せているのかなと感じました。

山口:ありがとうございます。私も看護師になったばかりのときは先輩のことが怖かったし、私も同じようになっているのではないかなと思ったときはありました。自信にあふれていた時期もありますし、そのために人間関係がうまくいかなかったときもあるので、壁にぶつかりながら学んできたことをきちんと自分の中で反すうして、なりたい自分と融合させてきたということかなと思います。

これからチャレンジしていきたいことを教えてください

山口:今一番やりたいのは、本を書くことです。ちゃんとした出版社から出すような本ではなくてもいいのですが、コミュニティナースの活動や、いい団体さんや企業さんがたくさんあると思うのでそのような人たちの取り組みを記事にしたいです。

それから、地域社会をよくすることにも関心があります。最近は、近くのゲストハウスで開かれているカフェを間借りしたり、イベントに読んでいただいて「癒しの保健室」を開いています。ハーブティーを淹れてお話しをすることで、暮らしの中に潜む”こころとからだのヘルスケア”の課題を見つけていきたいです。
みんな、家族や仕事以外の安心できる居場所を探している気がしていて、そんな人たちが集まってゆっくりできる、そんなサードスペースって救われるなと思っています。

実は今、クラウドファンディングで「コミュニティナースの活動を継続するために、ブレンドハーブティーを商品化したい!」というプロジェクトを進めています。
お金を生み出しながら、地域の活動に継続的に力を入れることをしていきたいなと思って挑戦しています。これを機にコミュニティナースの活動をたくさんの人に知っていただきたいのですし、専門職がこんなこともできるんだってところを、見せていきたいですね。

クラウドファンディングのURLはこちら▼

5月29日に三重ナースマネジメント協会のオンラインセミナーにも登壇して、働き方についてお話します。楽しい話をしますし、無料ですのでよかったら参加してください!Alt=“看護師 働き方”

それから、最近は街おこしを一緒にやりませんか、というお話をいただくことが増えてきて、地域の為に、看護師が入っていけるんだなと喜びとワクワクが止まりません。
ナーシングは、病院等の医療の場のみで提供されるわけではなくて、人と人との繋がりの中にもたくさんあるはずなので、楽しみながら、生きてる限りナーシングするんでしょうね。

中期的には、女性起業家の友人たちと組んで何か一個立ち上げたいなと思います。意味のあるものでお金を作るということを看護師がしていける社会。ひとつのモデルになれたらうれしいかなというのが一つあります。

長期的には、楽しく豊かに暮らしていきたいなと思います。それは自分のやりたいことをずっと続けて、仕事で人と関わりながら、私生活にも自分と関わってくれた人が馴染んでいくような。全部が融合していいかたちができることが長期的な目標ですね。

最後に、看護学生へのメッセージをお願いします!

山口:楽しいこと・自分らしくいられるものを追及することが大事だと思います。ジェネラリストのように何でもできる人になるのもいいと思いますし、ずば抜けてやってみたいなと思うことがあればスペシャリストになってほしいなと思います。
追及する過程では、絶対にこれはやらなければいけないと決めつけたりせずに、いろいろなことに挑戦してください。本当に自分が気持ちよく自分らしくいられるものが一番向いていると思うので、自分らしくいられるものに出会うまで、挑戦し続けてほしいなと思います。

ここ数年で、ますます看護師はポテンシャルの高い職業だなと思っているので、看護師の能力を生かせる人がたくさん出てきてくれるといいのかなと思います。それが、現場でも現場ではなくても私は関係ないと思います。

本当に経験は宝で、人も宝です。看護師として格好いい先輩もいると思うし、私みたいに不思議な人もいると思うし、ぜひ、いろいろな人と関わってください。相談があればいつでも受けます。まずは自分の幸せが一番。それからみんなで、この業界も社会も楽しくよきものにしていきましょう!

ーーーゆきさん、インタビューにご協力いただきありがとうございました!

のむちゃん
ゆきさんのお仕事に向き合う姿勢や、人生観がとても素敵でした。また、インタビューするなかで、経験から生まれる言葉の重みや視点を感じ、これまでの経験が糧になるとはこういうことなんだろうか…とも思いました。
また、優しく、ふんわりした印象のなかに、熱く切れ味抜群のメスをもっているゆきさんが本当にかっこよいです。私も、社会のなかの自分・ありたい自分を考えながら、楽しい生き方を見つけていきたいなと思います…!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です