志摩市民病院は、本当の意味で退院後の生活を学べる場所|医療体験学習レポート

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志摩市民病院では、中学生、高校生、大学生、専門学校生を対象に、「医療体験学習」と称して、医療ボランティアを募集しています。
今回、医療体験学習に参加したKさんにお話しを伺いました。志摩市民病院の医療体験学習の魅力とはどのようなものでしょうか?

Kさん

看護を学ぶ大学4年生。来年から大学病院で勤務することが決まっています。地元の県に住む外国人が多いことや、留学生と交流した経験から、在日外国人の方が病院にかかる際の不安緩和に携われないかと考えています。また、海外での経験を積んでいる人の話を聞き、離島などのへき地医療にも関心があります。
目次

5日間の実習で実践したこと

患者さん3名を受け持たせていただきました。
コロナ禍であまり在宅の実習に行けなかったこともあり、「退院後の生活を知る」ことを今回の医療体験学習の目標にしていました。私の目標に合わせて、私が滞在中に退院する患者さん1名、終末期の患者さん2名(在宅での療養を希望/病院での療養を希望)を受け持たせていただきました。
訪問診療や訪問看護に同行させていただくほか、退院時に家まで付き添わせていただき、その方の入院中には分からなかった趣味や普段の習慣に気づくことができました。

他学年・他職種の学生と過ごす意味

4年生の時点で体験学習に行ってよかったことは、患者さんとのコミュニケーションのとり方をある程度わかっているからこそ、何が必要か早くから理解し、ケアを実践できる点です。

一方で、1〜2年生で実習に行くことにも良さがあると思います。彼ら/彼女らは、知識が少ないからこそ、誰にどんな情報を聞いたらいいのかを考えたり、直感的に疑問に思ったことを質問したりしていました。実際に、上級生には思いつかない視点がありました。
質問されて、自分が上手く説明できなかったら調べたり、一緒に勉強したりして、知識が肉付けされる感覚もあり、同学年の子とはない経験が新鮮でした。Alt="志摩市民病院 SMEL"また、後に学校の実習で、経験と知識が繋がり、ハッとする場面があると思います。私がもっと低学年の時に医療体験学習に行っていたら、実習が単位のために行くものではなく、より理論や知識の枝を広げられたのではないかと思いました。

他職種の学生と共に毎朝20分間、学びと行動目標を発表する場では、看護との視点の違いを知ることができよかったです。また全く違う学校から来ていることもあり、「なぜその職種を目指したのか」など将来に関する質問もしやすかったですし、自分も言いやすかったです。

狙っていなかった学び

要点を伝える力です。毎朝のミーティングでも、昼ごはんを食べている時にも、医療体験学習生どうしで「訓練されているね」「緊張感のある場所で発表するから、メンタルが鍛えられるね」と話していました。

あとは、偶然、訪問診療と訪問看護、それぞれで同じお宅に訪問させていただいたことです。患者さんは私のことを覚えていてくださったことが嬉しかったですし、1日おいた後の経過を観察することができました。自分で観察するべきポイントを挙げられたことは、4年生だからこそできたと思います。自分でどこまでできるのか、今本人が一番気にしていることは何なのか、生活を継続的に見ることで分かることがあるのだと感じました。

印象的だったこと

滞在期間中に退院された患者さんの、退院後の自宅と利用する施設に行けたことです。「退院後の生活を知りたい」という私の希望を職員さんができる限り叶えようとしてくださったから実現したことです。学校のカリキュラムの実習との大きな違いだと思います。
結果、自宅と病院が全然違うこと、家に置いてあるあらゆるものから情報収集できることなどを学ぶことができました。

医療体験学習が、今後のキャリアにどんな影響を与えたか

来年から大学病院に勤めるので、早期退院だからこそ、手術2~3日前から聞ける範囲で情報収集していくことの重要性を感じました。

今後働いていく上で、自分が後輩を指導する機会があると思います。志摩市民病院で指導してもらったように、学生や後輩に対して接することができたらいいなと思います。
特に、ほめるだけでなく、最後まで話を聞いてくださる安心感がありました。「どうしたらいいと思う?」「聞くだけじゃなくて、調べてから聞くとプラスになるよ。」とやる気を維持したまま学習を促すような指導に憧れます。その子の抱えるモヤモヤを引き出す方法も学んでいきたいです。

最後に

今回は、いろいろな職種の方に「何を看護師に求めるか?」をお聞きしました。今までの実習では質問する時間や機会がなかったので、志摩市民病院の職員の方々からの答えは一生ものだなあと思いました。

5日間という短い間では、過密なスケジュールで担当患者さん一人ひとりと関係性を築くのが難しかったです。もう1週間空けとけばよかったな…と思います。それでも、実習の学びを報告する会を終えた後、各部署に挨拶回りに行った際に「こんなところがよかったよ」と感想やご意見をたくさんいただき、短い間でも自分が成長したことを実感できました。ありがとうございました!

ーーーーKさん、素敵な体験談をありがとうございました!志摩市民病院の医療体験学習への参加方法はこちらから。休暇などを活用して、ぜひ一度志摩で地域医療を体験してみませんか?
(COVID-19への対応の詳細は、お申し込みフォームの質問からお問い合わせください)


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