看護学生、地域に出てコミュニティナース見習いに【7・8月編】

私は、大学2年生が終わった年に、4月から一年間の休学することを決意し、現在休学してから約5か月の月日が経ちました。看護教育の世界を離れて、約5ヵ月間で私がどんなことを学んだのか皆さんにシェアしたいと思います。

ハル

この記事を書いた人・ハルちゃん
看たまノートの副編集長を務めています!
熊本県天草出身。2020年3月に熊本大学看護学専攻に入学しました。大学2年生が終了した段階で1年間休学し、今は島根の一般社団法人Community Nurse Laboratoryでインターンシップをしています。
高校生・大学生に“コミュニティナース”を伝えています!
目次

なぜ休学を選んだのか

私が休学を本気で考え始めたのは、もうすぐ2年生最後の実習が始まるという時期。休学届の提出期限1ヶ月前でした。私が看護の勉強を一旦ストップして、休学を決意した最大の理由は、自分が将来看護職として働きたいという気持ちがなくなってきていたからです。
大学生になって、いろんな職域で働いている大人や、楽しそうに仕事をしている大人に沢山出会うようになりました。
本当にやりがいをもって楽しそうに働いている人たちを見て、「私が看護職に就いたときにこんな風にいきいきとしていられるだろうか」と、これからより実践に向けて学んでいく看護学に、自分のなかでの目的が見いだせなくなってきていたことがきっかけでした。

看護教育から離れてコミュニティナース見習いに


そして4月から休学を決意して3ヶ月間は地元・熊本県で過ごした後、7月から一般社団法人Community Nurse Laboratoryでインターンを始めました。コミュニティナースとは、自らが地域の中に入り、医療に限らない多様な手段を用いて人の健康にアプローチすること。
職業や資格ではなく、“コミュニティナース”というあり方の一つです。
コミュニティナースに出会ったのは、大学2年生の冬でした。病院以外で働いている看護師さんっているのだろうかとインターネットで検索していたときにヒットして知ったのが始まりです。
そこから「病院以外で働けるんだ!気になる!」と興味を持ち始め、コミュニティナースの世界に飛び込んでみました。

医療者・医療職のたまごにこそ必要な地域の人との関わり

隣に住んでいる人さえ知らなかった

7月、熊本県から島根県の雲南市に移住し、インターンがスタートしました。
コミュニティナースは地域の中に入っていって、地域の方の健康にアプローチしていくので、地域とのかかわりが大切になってきます。
その一方で、熊本県にいるときの私は、自分のアパートや大学の周りに住んでいる人がどういう人なのかもわかりませんでした。ましてやアパートの隣に住んでいる人の顔も名前も知りませんでした。
そんな状態で、地域のなかに飛び込んでみたからこそ気づけたのは、医療者や将来医療職につくたまご達にこそ地域の人との関わりを経験することは必要だということです。

地域の人との関わりがなぜ必要なのか


私自身、看護実習のときには、担当患者さんの病態にばかり目が向いていました。しかし、病院にいる患者さんは、病院から出ると地域住民の一人に戻り、いつも通り生活を始めます。
これは当たり前のことだけど、意外に想像しきることが難しい。
地域の人と関わることで、地域での生活がわかり、病院にいる患者さんが退院された後の様子を想像できる範囲や解像度が大きく変わります。
人と生活を理解することで、病院で担当する患者さんとの関わり方や看護目標の立案なども、より患者さんのニーズに沿ったものになり、その人に本当に必要な医療を提供できるようになるはずです。

私のこれから

看護学を学びつくす

コミュニティナースの世界に飛び込んでみて、気づいたことがもう一つあります。
それは、看護学は看護師の資格をとるためのものではなく、「一つの学問である」ということです。
コミュニティナースのように、看護の知識は地域の中でも使えます。看護学は看護師のものではなく、汎用性に富んでいて、近所のスーパーでも公園でもどこでも使えるものだということに気付きました。
そのため、看護師を目指すかどうかは一旦置いておいて、看護学を学びつくしたい!と思うようになりました。今のところは来年の4月には復学し、残り2年間で看護学を学んで行こうと考えています。

マイプロジェクトをつくる

残りの休学期間は、自分のスキルアップのためにもインターンを精一杯やりつくします!
今まではコミュニティナースの現場に同行していただけの状態でしたが、その状態から脱却し、自分がこれをやりきるのだ!とコミットできるマイプロジェクトをつくり、そこに向かって走りだせたらいいなと思っています。

ハル
看護教育の世界を離れてみて見えたこと・学んだことを、あと約半年かけて皆さんにも沢山シェアしていこうと思っています!ふらっと読んでいただけると嬉しいです。
学生コミュニティナースの集い場『コミカレ』もあります。
コミュニティナースに興味がある学生さんたち、こちらものぞいてみてね!

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