今回の記事では、第112回看護師国家試験を受験したのむちゃんに、看護師国家試験の勉強方法をインタビューしました。
3ヶ月弱の短期決戦で国家試験の勉強に挑んだ、のむちゃんの勉強スケジュールとは?試験を終えての感想や、後輩へのアドバイスをもらいました。
2023年3月、大学を卒業。看たまノートを運営しながら、部活やサークル、実習に励む。2021年4月〜2022年3月の1年間(4年生に進級するタイミング)を休学し、そのうちの半年間は三重県の志摩市民病院で、外来の看護助手として働きながら地域に飛び出す活動をしていました。このときの経験も国家試験の勉強に生かされたのだとか…
国家試験の勉強はいつから始めましたか。
のむちゃん:国家試験の勉強を本格的に始めたのは、12月9日です。もともと根を詰めて勉強するのがあまり得意ではなく、国家試験のために色々なものを我慢する生活が長く続くのは嫌だなと思っていました。
にもかかわらず、10月に入ってから問題集を購入したので、生協のおばちゃんは「こいつやる気あるのか・・・?」という気持ちでレジ打ちをしてくれたと思います。
表面だけみると、10月ごろに国家試験問題集を購入し、12月に入ってからやっと開封した怠け者のようですが、「本格的に」問題集に手をつけたのが遅かっただけで、「いつもそこそこ勉強していた」ので私の勉強の過程を聞いてください。
教材は何を使いましたか。
のむちゃん:「2023年版 医学書院|看護師国家試験問題集[Web電子版付]」です。周りがレビューブック・クエスチョンバンク派が多かったのと、医学書院の方におすすめしてもらい、あえてこちらにしてみました。
解説が丁寧でとても気に入りました。また、あれこれたくさん問題が載っているのではなく、良問だけを絞っているので、見た目よりも1周するのが苦ではない量です。しっかりと理解しながら自信をつけていくにはよいセットでした。
模試は受けましたか?
のむちゃん:TECOMのプレテストを受けました。学校(正確には模試のスケジュールを調整してくれる模試担当の子)が選んで実施してくれたのがTECOMでした。
受験したのは全3回のみで、昨年のイベントで「解説書はいいぞ」という先輩からのアドバイスがあったので、各回の復習だけしっかりやりました。解説書には予備知識がモリモリで復習しがいがありました。
そのほかに活用した勉強コンテンツを教えてください。
アプリ
のむちゃん:ひと通り試しました。それぞれのアプリの特徴があるので、自分に合ったアプリがどれか探ってみてください。代表的&特徴ある4つをレビューしてみたので、よかったらご覧ください。
演習にかかる時間を大幅に削減できるのがアプリの良さだと思います!
プチナース|11月増刊号 看護師国試2023 パーフェクト予想問題集
のむちゃん:以前、看たまノートの記事で口コミを整理した際には「プチナースの予想問題集は内容が難しめで自信をなくす」という評価もありました。気になっていたので、試しに学校から借りて解いてみました。
確かに初見では難しい問題もいくつかありますが、難易度が明確に記載されていて安心します。また、頻出の問題も新しい角度から出題してもらえるので、復習しながら演習できました。問題のチョイスから、「ここもおさえられるといいね」という、求める知識の幅にメッセージ性を感じます。
- 過去問題集は何回かやったので、新しい問題で腕試ししたい
- 国家試験本番のように「そうきたか〜」という違う出題のされ方をしたい
- 予想外のことが起こるとテンパってしまう
という方におすすめです。
今年の新出題基準をさらっと確認できたのもありがたかったですし、
112回看護師国家試験は、必修問題でも一般問題でも「そっちがきたか〜」という問題が散見されたので、結果的にプチナースの予想問題集で免疫がついてよかったです。
YouTube
- 視覚的に覚えられる
- ご飯を食べながら観れる
- 自分が理解したことを、他人の角度からまとめた内容を見ることで新しい発見がある
おすすめ動画に自分のお気に入りの動画(勉強を阻むもの)が出てくる難しさはありますが、視覚的に理解するほうが簡単な分野もあります。
あの手この手で分かりやすく説明しようとしてくれるコンテンツがたくさんあるので、活用してよかったなあと思います。
国家試験の勉強スケジュール
のむちゃん:直前に焦って猛勉強したくないなと思い、「コツコツやろう」と決意し、2年生くらいのときにQBのアプリをダウンロードしました。必修問題であれば解ける問題が多かったので、たまにアプリを開いてはポチポチ解いていました。
必修を一周し、正答率の高い問題を少しやって満足したのか、その後アプリの存在をすっかり忘れて、3年生の領域別実習に突入しました。スマホの容量がピンチのときを期に、アプリも消されていきました。
「いつもそこそこ勉強していた」の真意は?
のむちゃん:医療系マンガの存在や、4年生の休学時に過ごした志摩市民病院での経験、看たまノートの取材と称した、いろいろな病院・事業所への見学や実習です。
えぐい感じのノンフィクションから、ほっこりするエッセイ、ドラマ化した王道漫画など、いろいろなジャンルの漫画を読むのですが、どれもイメージしにくいものを視覚的に、エピソードから学べることが魅力だなと思いました。
また、現実では志摩市民病院での経験、看たまノートの取材が本当に勉強になりました。
志摩市民病院では外来で週3日のペースで働いていたのですが、外来での診察や検査、健診、救急外来の手伝いを通じて、頻度の高い疾患をもつ患者さんに出会うことができました。実習生の子たちと一緒に慢性期〜終末期の患者さんの治療・看護を考えることもあったので、その度に知識や興味が広がっていったと思います。
例えば、外来で蜂窩織炎や帯状疱疹、心不全の急性増悪の患者さんに遭遇したその場面では、疾患に関する細かい部分が理解できていませんでした。しかし、国家試験の勉強をすすめるなかで「あのときはこういう状態だったんだ」とか、「〇〇だからこう対応していたんだ」とあとから理解することもたくさんありました。
また、介護保険によるいろいろな施設・居宅サービスの違い・各職種の動きなどは、いろいろな場所に訪問させていただいたおかげで、規模感や利用者さんの特徴、各職種の役割がイメージできました。実際に見たことがある、経験したことがあるだけで勉強しやすかったので、寄り道するような時間も大切だなと思います。
春休みの予定がまだない人は、ぜひ志摩市民病院の医療体験学習に行ってみて欲しいなと思います。
国家試験直前期はどう過ごしていましたか?
のむちゃん:1日1年分ずつ過去問題の演習+統計や自分の忘れやすい暗記ものを確認したり、模試の気になったところを復習したりしていました。とにかく必修だけは落とさないぞ、という気持ちで最後の1週間くらいを過ごしていました。
また、できる範囲で、ヨガやジョギングなど身体を動かすこと、24時までにベッドに入ることや、しっかり食べることは大切にしていました。
こうしておけばよかった!と思うこと
のむちゃん:領域別の実習ごとに、もっとその領域の国家試験の問題を解いてみればよかったなと思います。私のときは、在宅看護実習の事前課題の一つが国家試験の問題でした。
教科書的&国家試験的な知識と臨床での常識が異なる場合もあるでしょうし、基本的な部分をざっくり抑える意味でも、実習と国試問題をワンセットでこなせるとより効率的で深い学びがあったかもなあ〜と思います。
112回看護師国家試験を受けてみての所感
のむちゃん:多職種の理解、法律・制度への理解を求める問題が増えた印象があります。また、状況設定問題の1問目にあたりそうな問題が一般問題として出題され、ボリュームを感じました。
過去問の踏襲(いわゆるプール問題)が減って周辺知識を活用する問題が増えたような印象を受け、「暗記だけでいけると思うなよ」と言われているような気分でした。来年以降もこの傾向が続くようであれば、勉強のあり方も徐々に変わってくるのではないでしょうか。
後輩へのメッセージをお願いします!
のむちゃん:勉強したくない人こそ、早めにアプリで勉強し始めるのがおすすめかもしれません。解剖や病態の勉強を終えたころに、とりあえず必修や正答率の高い問題をおさえていれば、本格的に勉強する期間が短くても身につきやすいと感じました。
ちなみに、アプリで勉強する場合は、選択肢一つひとつに解説がついているものがおすすめです。確実に一つひとつの選択肢をつぶす理由を理解することが、理解を深め、対応できる問題を増やし、過去問題集に本格的に取り組むときのギャップを減らします。
国家試験がゴールではないので、目の前の国試に囚われすぎず、より良いキャンパスライフを送れることをお祈りしています〜!
ーのむちゃん、ありがとうございました!
寄り道で学んだことを座学に生かす勉強スタイルで、短期間の勉強でも国家試験を乗り越えたことがわかりました。
看たまノートの運営するコミュティ「看たまたち」では、寄り道のようで寄り道でない、血となり肉となる経験ができるチャンスがたくさん転がっています。気になる方は、ぜひコミュニティの詳細もご覧ください✨
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